薬を飲んだけれども効果が得られなかった、そんな経験はありませんか?その理由は、あなたが薬と一緒に食べたり飲んだりした食品に問題があったからかもしれません。実は、ある薬を特定の食品と一緒に飲むと、薬の効き方を弱めてしまうことがあります。ここでは、薬を飲む際に、気をつけたほうがよい薬と食品の組み合わせのうち、代表的なものを紹介していきます。
1.抗菌薬・抗生物質と乳製品
薬を牛乳やヨーグルトなどの乳製品と一緒に飲んではいけないと教えられたことのある人は多いのではないでしょうか。この教えの通り、抗菌薬や抗生物質を乳製品と一緒に飲んではいけません。その理由として
- ・乳製品が胃の中で薬の成分の吸収を邪魔する
- ・乳製品の成分と薬の成分が作用する
このため、抗菌薬や抗生物質の効果を十分に得られなくなります。
しかし、逆に乳製品と一緒に飲むと良い薬もあります。副作用として胃を荒らしてしまう薬(鎮痛剤など)は乳製品と一緒に飲むと良いと言われます。乳製品が薬の副作用を抑えてくれるからです。
2.睡眠薬とアルコール
なかなか眠れない夜に寝酒や睡眠薬の力を借りている人は多いのではないでしょうか。どちらも私たちの入眠を助けてくれるという点では、便利ではあるでしょう。しかし、この2つの併用には注意しないといけません。
- ・睡眠作用が長時間持続し、翌日も眠く感じる
- ・記憶能力が低下する可能性がある
- ・転倒やふらつきが多くなる可能性がある
睡眠薬とアルコールを併用すると、このような副作用に悩まされる可能性があります。最近では「アルコールと一緒に服用できる」睡眠薬も登場しています。しかし、すべての睡眠薬がそうでないので、睡眠薬とアルコールを併用する際は十分に注意してください。
3.胃薬と炭酸飲料
胃薬がムカムカしたりする際に胃薬にお世話になる人は多いでしょう。胃薬には制酸薬という成分が含まれており、胃酸を中和することで私達の胃の調子を整えてくれます。胃薬を炭酸と一緒に飲んでしまうと、制酸薬が炭酸飲料まで余分に中和してしまいます。なので、胃薬の効果を弱めてしまい、期待していた効果を十分に得ることはできません。
4.ワーファリンと納豆・青汁
ワーファリン(抗血栓薬)とは心筋梗塞や脳梗塞などを患っている人が服用する薬です。ワーファリン(抗血栓薬)により、血液を凝固させる「ビタミンK」の働きを弱め、血栓ができにくくなります。なので、ビタミンKをたくさん含む食品である、納豆や青汁はこの薬と一緒に服用していけません。